以前より自己炎症疾患は周期性発熱症候群と呼ばれてきました。
その名の通り病気ごとに原因は違っても「周期的に特徴のある発熱を繰り返す病気」であると言えます。
記録することで各病気ごとの特徴のある熱型が発見できるかもしれません。
熱型表を記録する事のメリット
1:どの病気か?病気によって発熱パターンがあるので記録しておけば診断に役立つ
2:自分の発熱パターンを知り対策を立てる事が出来る(日常生活への影響軽減)
3:診察時に持参する事で前回の診察から何があったかを説明しやすい
4:転院時や主治医が交代する時など今までの経過を分かってもらう助けになる
熱型表(体温表)には体温だけでなく症状、気になった事などを記録しておく事も重要になります。
検査数値には反映されないけれど続く症状等、患者さん本人にしかわからない事は
たくさんあります。
患者さん本人しか記録する事ができない貴重な記録です。
是非とも記録をし、その記録をもとに主治医の先生と検討して今後の対策や治療に活かしてください。
ここでは基本項目とチェックしておきたい項目をご紹介します。
熱型表の基本項目
1:日付
2:体温(できれば1日2回朝晩)
3:内服薬と服用量
記録しておきたいチェック項目
1:関節痛
2:筋痛
3:腹痛
4:胸痛
5:頭痛
6:咽頭痛
7:頭痛
8:口内炎
9:皮疹(湿疹・紅斑・紫斑等の皮膚の異常)
10:神経系の異常(目の症状・耳の症状など)
11:発作のきっかけとなりうる事柄の有無(運動・アルコール・月経・ストレス・紫外線など)
上記全ての項目をチェックする必要はありません。
自己炎症疾患は症状も経過も個人差が大きく、人によっては出る症状・出ない症状があるので頻繁に起きる症状、自分にとって重要と思われる症状の項目を選んで記録してください。
もしチェックしておくべき項目に迷った時は是非主治医に相談してみてください。
主治医は各患者さんの経過を知っているので、必要と思われる項目を教えてくれる
はずです。
また主治医はどの項目を気にしているかを知ることで、気にする理由・気にしておくべき事柄もわかると思います。
主治医とのコミュニケーションツールとして熱型表は活用できます。
同時に症例が少ない自己炎症疾患において、実際の当事者の経過記録が今後の研究にも役立ちます。
熱型表の記録は「自分の為に自分ができる事」であり、今後の研究の進展にも繋がります。
毎日のチェックが面倒という方もいると思いますが、ぜひ活用してください。
info@autoinflammatory-family.org